全く日本の政治家は何をやっているのでしょう?
令和3年4月13日、麻生氏は福島第一原発の処理水の海洋放出決定に関して、麻生財務大臣は、「もうちょっと早くやったらと思っていた。飲んでも何てことはないそうだ」と発言したとの報道がありました。またまた、何てことを言うのでしょう。
4月13日の韓国メディアは、「地球を汚し人類を殺す日本」と題し、日本政府が福島第一原発に貯まる処理水の海洋放出方針を決めたことを非難しました。
そして、4月14日に行われた中国外務省の趙立堅副報道局長は定例記者会見で、麻生大臣の発言について、「飲めるというなら飲んでみてほしい」「太平洋は日本の下水道ではない」と述べ、海洋放出の方針決定を改めて非難しました。そして、同局長は、韓国の文在寅大統領が国際海洋法裁判所への提訴検討を韓国政府に指示したことにも「日本が国際社会の懸念を重視することを希望する」と述べました。
日本のトップと言われている地位にある人が、後先考えずに、冒頭に記載したような発言をすることが多すぎます。
しかし、政府或いは与党内部から、そのような発言をしたことについて、何ら非難も出ないというのは、一体どういうことなのでしょうか?
私自身、トリチウムのことについては全く知識はありません。しかし、それは麻生大臣も同様というより、大臣自身はそんなことはどうでも良いと考えているとした思えません。
民主主義国家なのですから、政府は、国民に誠意をもって説明し、少なくとも一応のコンセンサスを得る努力をすべきです。震災から10年の間、今回のような事態が起こることは予想していたのですから、その間、辛抱強く国民殊にそれによって被害を蒙ると考えられる漁業関係者には懇切丁寧な説明をすべきであったのに、時間が切迫してきている現段階において、海上放出という既定事実を「時間がない」という後付けの理由で、付け焼き刃的で強引な説明をなしたところで全く意味のないことです。
そして、冒頭の麻生大臣による暴言です。
「セクハラ・パワハラ」という時流に乗った関心事についての暴言は、一人の人生を覆すような報道がなされるにもかかわらず、日本国民の生命にもかかわるかもしれない問題についての軽薄な暴言を政治家がなしても問題はないのでしょうか?
また、自民党麻生派は令和3年3月13日、政治資金パーティーを東京都内のホテルで開いたとの報道がなされました。
政治資金パーティは、来るべき衆議院議員選挙に備えたものでしょうが、現在、コロナ禍で緊急事態宣言も三度でるかもしれないというときに、このようなパーティを開催することについて何らの躊躇もないのでしょうか?
これでは若い方たちが宣言が解除された途端に浮かれて密ができることを非難することはできませんし、皆が盛んに口にする「医療従事者に対する感謝」などは全くの口からの出任せとしか思えません。
「感染予防をきちんとしている」「密にならないようにしている」など万全の対策をしているということは開催を是とする理由とは全くなりません。
麻生大臣は、パーティで「どんなに遅くても、秋までに衆院解散になる。菅義偉首相を先頭に日本の進むべき道を訴え、戦っていかねばならない」とご立派なことを述べたと報道されていますが、何をか言わんでしょう。
もっと、浮世離れしたことばかり強弁しないで、国民の生命・生活を真摯に守るための思考を巡らし、深い思慮に基づいたお手本のような発言をしていただきたいと思います。「それが俺の個性だ」などと年寄りが言ってもだめだと思うのです。
各派も5月から6月に次々と政治資金パーティを開催予定だと報じられていますが、「新型コロナ対策に万全を期しながら」開催しなければならないパーティだとは思われません。
たまには、各候補者が経験した(2世議員は経験はないかもしれません)「お金がないから質素な選挙」を体験するというのも良いのではないですか。