コラム

松山君と石川君

ゴルフの日本選手権が行われている。昨日までの2日間、予選ラウンドが行われた。初日、松山君は5アンダーパー、これに対し、石川君は8オーバーパーで、2日目は、松山君はイーブンパー(通算5アンダー)、石川君は7アンダーパー(通算1オーバーパー)であったが、結局、2日目の検討空しく、石川君は予選落ちとなり、決勝の2ラウンドに進むことはできなかった。

石川君は、高校生のとき、プロを下して優勝している。松山君も同じだ。

しかし、この二人の経歴は、その後異なっている。

石川君は、高校卒業と同時にプロになり、その1年目に賞金王になってしまった。そして、3年目からは専らアメリカのツアーに参戦している。

松山君は、郷里(愛媛県)から離れた東北福祉大学に入学し、寮生活を送りながら、ゴルフ部員として活動していた。

コーチについても、石川君は、父親が運営する「チーム石川」のコーチ陣が担当しているのに対し、松山君の父は、小さいころから一生懸命ゴルフを教えたらしいが、現在では一ギャラリーとして松山君の戦いを観戦はするが、それ以上ではなく、今でも大学の監督に教えを受けているらしい。

私生活では、石川君は20歳のときに、婚約者がいることを明かし、アメリカにも帯同しているらしい。これに対し、松山君は未だに大学の寮に通ったりして、監督と接触しているようだ。

この二人の間にある空気のどちらが好きかというと、やはり松山君だ。アスリートとしては両者ともエリートなのだろう。

しかし、松山君は21歳という年齢に適した生活をしているように思う。それに対して、石川君は、いくら実力があったとしても、いわゆる悪い意味で大人の世界に浸りすぎている気がするのだ。もっと、大切に育てられたらと思う。私は、石川君が高校を卒業するときに、大学に進学して欲しかった。ゴルフというスポーツは、野球なととは異なり、選手生命が抜群に長い、そして、努力によっては年々進化していくものだ。「BURN OUT」するようなものではないスポーツだ。精神的な成長に伴って技量も成績も上昇する型のスポーツだ。何故、石川君は焦っているのだろう?宮里藍や宮里美香などはアメリカに行って何年になるだろうか?

石川君の周囲の人たちは石川君をダメにしないで欲しい。

そして、松山君には充実した20歳代を送り、来たるべき無敵の時代を迎えて欲しいと願っている。