中央線あずさの乗車時間まで1時間弱ありましたので、久しぶりに新宿の1つ手前の新宿三丁目で降りて、ブラブラしながら新宿に行くことにしました。新宿三丁目の通りには、老舗の百貨店もありますが、それを押しのけるように「・・クロ」とか「・・ドラッグ」とかが雑然と並んでいます。
歩道を新宿駅に向かって歩いていると、私の目に何かが入ったのですが、若干早足でしたので一旦通り過ぎてしまいました。私は、何だろうと思い、逆戻りして確かめました。そこには、靴磨きのおじさんが露天で「店舗」を開いていたのです。私は、早速磨いてもらうことにしました。靴磨きの何が楽しいかというと、その僅か10分~15分くらいの間に手際の良い磨きの技術を見ることと、靴磨きと交わす会話です。このときも、警察はパチンコなどのギャンブルには味方するが、靴磨きには全く見方をしないこと、権力全般は声の大きな者、金になる者の見方であり、弱い者の見方をしないことなどから始まって、明日は内閣改造があるが、幹事長に誰がなるのかが大きな問題だ、石破さんはどうなるのかなどと蕩々と話を続けながら、せわしく手を動かし、靴を磨いてくれました。
そういえば、新宿駅西口から靴磨きが全くいなくなって久しい、以前西口には20人以上の靴磨きがいたこともあると記憶しているのですが、最後に靴を磨いてもらったときには、4名くらいになっていました。何年前か忘れました。そのときのおばさんによると、警察は西口で靴磨きをするための路上使用許可をそれまでの名義人だけで終了し、以後は全く許可しないということでした。そのときのおばさんも当時80才くらいでした。
路上で靴磨きをすることはどうしていけないのでしょう?何か、また日本の1つの文化が喪失されたような気がするのですが、どうでしょう?
靴磨きをしている時間は結構楽しいものだと思うのですが。