コラム

何とかカード?

小学生だった親戚の子供が何やら怪物やヒーローの描かれたカードをたくさん集めていた。

それは一体何なのかと聞いたところ、それで勝負するものらしい。組み合わせというか、どれがどれに勝つという説明を聞いても一向に覚えられず、ルールさえ判らなかった。

それは年を取ったというものだろう。

 

最近、TVで、歌を歌ったり、踊りをする沢山の男たちの集団の数人が西洋かどこかの鎧を着たりしたカードを、インターネットのゲーム会社が発売しているCMを見た。

「子供たちも携帯でゲームをするようになってしまった。」と嘆き、「それにしてもいわゆるキャラクターではなく、あの集団の男たちが活躍するカードはどんなものか?」とも思った。

そして、私は、そのときそれらの男たちのカードを注文して、それが現実に送られてくるものと思っていた。

 

しかし、実体はそうではなくて、カードのようなものが携帯の端末に送られてくるというのである。

そして、その中にはいわゆるレアものがあり、それはオークションで販売しているというのである。

そうなると、それは小学生のものではなく、大人それも20才を超えた者たちを対象としているとしか考えられない。

 

一体、それは何物なのか。そして、そのような物に現を抜かしている大人は一体何物なのか?

商売上手なインターネットのゲーム屋さんが作り出した架空空間に誘われ、そこで重要な時間を費やす大人。大丈夫なのか?

「昨日、こんな奴を手に入れたんだ。」と携帯の端末画面を見せて得意そうに言う。そして、その友人はそれを見て、時間を過ごす。

どう見ても、まともとは思えない。

 

そんなゲームにのめり込んでいる者は、「ゴルフだって同じじゃないか。」という反論をするかもしれない。

「トランプや花札と違いはない。」とも反論するかもしれない。

答えは「NO」である。

そんな反論に対して、何故「NO」なのかを説明する必要性は全くない。

 

20才を超えている人たちは、そろそろそのようなバーチャルな世界からは脱しなければならない。

子供のころにカードゲームをするのは、可塑性のある子供が一時的に楽しみ創造性を養う一つの材料となるかもしれない。

しかし、大人になってから、そのようなバーチャルゲームにのめり込み、それでしか友人などと楽しく過ごせる時間を作り出せず、他の方法でコミュニケーションを取れない者は可哀想だと思うのだ。

世の中にはもっと楽しいことがいっぱいあるのに・・・。

もっと大人の世界を知るべき年齢じゃあないか・・・。