東京地検特捜部が安部前首相が開催した「桜を見る会」に関連した捜査を継続していることが明らかとなりました。
東京地検特捜部が「桜を見る会」について、安部前首相の周囲の秘書等から事情を聴取していることが報道されました。
その捜査によって、どうやら安部前首相が国会等において述べていた「（安部）後援会からお金は出ていない」という事実が誤りであることが判明したようです。
しかし、私を始めとして多くの方は、検察庁が安部前首相をターゲットにして捜査をしているなどとは考えないと思います。
といいますのも、ホテルに支払った金について、安部前首相は「秘書に聞いたところ、秘書から、『後援会からはお金は出ていない』と言われたので、国会でそのように答弁した」と言い訳するでしょうし、特捜部が当該秘書を取り調べたところ、同様の供述をすることが明らかで、そうすると安部前首相は秘書から言われたことをもって事実であると認識していたと主張するのでしょう。そして、安部前首相は、自らの認識を記した陳述書を特捜部に提出して取調を拒みます。
そうして、それ以上に特捜部は踏み込むことができず、この事件については終了ということになることが想定されます。
明らかにトカゲの尻尾切りの典型です。
しかし、特捜部としては、検察官として「桜を見る会」の費用等について、疑問を持ち捜査をした結果、安部前首相には嫌疑はないということになり、検察庁が「元行政の長であった安部前首相の事件を捜査した」という実績は残ります。
結果、検察庁は、安部前首相に対峙した外形を作ることができ、「検察官独立」原則を履践したことになるのです。
何となく茶番劇だなという感触を持たざるを得ません。
秘書などの取調とても、通常の事件にように執拗な取調はなされないのではないでしょうか。
結末を見守りたいと思います。
